登山中の低体温症対策!命を守るために知っておくべき事を解説

低体温症

 

 

低体温症になる原因や、どんな症状が出るか、予防するにはどうすれば良いか等は

1月17日公開の『低体温症とは?危険性と原因・・・』を読んで頂きたいと思います。

低体温症の原因や怖さが判った上で、低体温症になってしまった場合の対処方法

などを詳しく解説していきますので、しっかりと読んで頭に入れて頂きたいと思います。

これは、自分が発症した場合だけでは無く、グループの人や登山道ですれ違った人など

『低体温症では?』と思われる方を発見した時に、速やかに行動する事が出来るように

するための『命を守るためのガイド』として読んで頂きたいです。

 

低体温症の初期症状を見逃さない

  低体温症の初期症状は以下です。

    悪寒  震え  倦怠感  頭痛  注意力散漫  判断能力の低下

  悪寒や震え、頭痛や倦怠感は自分で感じることが出来ますが注意力散漫や判断能力の低下

  と言うのは、中々自分で気が付くのは、難しいと思います。

  注意力散漫については、足元の根っこや石などに躓いたり乗ってしまって滑ったり普段なら

  しっかり判断して避けて通る所なのに、そのまま進んでしまうなどで起こります。

  尻もちをついたり、転んだりするまででは無くても、無意識の内にズズッと滑ったりつまず

  いたりが増えた時は、注意力の散漫を考えてください。

  判断能力の低下についても、注意力とほとんど同じですが『会話が出来なくなる』という所

  で分かると思います。

  今までにこやかに話をしていたのに、口数が少なくなったり黙ってしまったり受け答えが

  正確に出来なくなって会話が成立しなくなる等です。

  これらは普段の登山中にも感じる症状なので、見過ごしてしまう可能性が高いです。

  なので、ただの疲れや高度によるものであったとしても、この症状が現れたら対処法をとって

  少し休ませるのが良いです。

  それで直ぐに元気になったら、それはそれで「良かったねぇ」ですから。

  もし本当に低体温症の初期症状であったのなら、早い対処を行うことで悪化させること無く

  自力下山が出来るかも知れ無いし、救助を呼んで命を助けることが出来ますから。

  グループの場合は、誰かが異変に気が付いてくれるでしょうけど、ソロの場合は全てが自己

  判断になるので、グループの時よりもいっそう慎重になって欲しいと思います。

  いつもと違う悪寒や倦怠感を感じたら、直ぐに対処してください。

       もう少し進めば休憩所があるから・・・・

       もう少しで下山出来るから・・・・

    こういった考え方は危険なんです。

  なぜなら、登山者が言う『もう少し』というのは、時間にすると30分から1時間のことを

  『もう少し』と表現するからです。

  危険な状態で、30分から1時間も経ってしまうと、症状は悪化してしまい判断能力が低下し

  その時には、キチンと対処できない状態に陥ってしまっている場合もあるからです。

 

低体温症になった人を助ける方法

   1,隔離

  低体温症は、体が冷える事で起こります。

  なので、まずは身体を冷やしている物から隔離する事が重要です。

  直ぐに以下の事を行ってください。

    ●風が強く吹いていたら、岩陰など風が当たらない場所に移動する。

    ●レインウェアやウインドブレーカーなどを着て、風が体に直接当たらないようにする。

    ●持っていたら、ツェルトで全身を包む。

      ツェルトとは、下の画像の物です。

      テント型に出きる物もありますが、それには慣れが必要なのでサッと着こむことが

      出来る物が良いと思います。

 

 

    ●地面に直接座らずに、敷物を敷いたりザックの上に座る

      簡単に膨らます事が出来て、空気を抜けばコンパクトになる座布団が有れば

      敷物より暖かくて良いです。

      また、これは普段の登山でも使えるので、1枚は持っていると良いでしょう。

 

 

   ●汗や雨で服が濡れていたら脱がせる

    着替えが無かったとしても脱がせてください。

    脱がしてから、持っている上着の全てを重ね着させましょう。

 

 2.カロリー補給

  下がった体温を上げるために、体の中でエネルギーを発生させる必要があります。

  登山中に行動食として持ち歩く、ナッツ類やエネルギーのバータイプ食品などを

  少しずつでも食べさせましょう。

  具合が悪く、食べ物を受け付けない時はゼリー飲料がおすすめです。

  ゼリー飲料なら、エネルギーと水分を同時に摂取出来るからです。

    その他の行動食については『行動食でエネルギーチャージ』という記事を見て頂きたいと

    思います。

 

3,温かい飲み物を飲む

  温かい飲み物を持っていたり、作れる状況であったら、温かい飲み物を飲むと言うのは身体が

  温まるだけでは無くて、気持ちも落ち着くので良いです。

  ただし、飲み物はカフェインの入って無いものにしてください。

  カフェインは、血管を収縮させてしまうので、血の巡りが悪くなってしまうからです。

  それとアルコールは絶対に飲ませないでください。

  良く「お酒を飲めば温まる」といいますが、アルコールを飲むと血管が拡張していまします。

  すると血管は、寒い空気に触れる面積が増えてしまいますよね。

  お酒を飲んだ後に、ブルブルッと寒さを感じた事はないでしょうか?

 

4.行動を起こす

  対処しても、状況が回復しなかったら、直ぐに救助を要請しましょう。

  登山届は出してありますよね。

  どんな山に登る時も、登山届を出す必要があるのはご存じですね?

  それは、こういった緊急の場合に役立てる為です。

  また、家族や友人にも声を掛けて、どこの山へ行くとか何時に帰るなどを伝え『もし〇時を

  過ぎても下山したよって連絡が入らなかったら、救助要請して欲しい』このように伝えておき

  ましょう。

  そうすれば電波が入らなくて自分で救助要請が出来なくても、家族や友人が要請してくれます

  またグループの場合は半分に分かれて、下山して救助要請してもらいましょう。

  残った人は、低体温症の人に寄り添って、様子を見ながら体を温める事を続けましょう。

  また早期に対処したことで、意識がハッキリして体の震えなどが落ち着いたら注意しながら

  下山することを考えても良いでしょう。

  じっと座っているより、動いた方が体が温まりますから。

  ただし、絶対に無理をしてはダメですよ。

  少しずつでも歩けるという確信が持ててからにしてください。

  ふら付いたり、判断力の低下で危険な状況になってしまったら大変ですからね。

  『山では意識障害が早く来る』という事を覚えておいてください。

  その理由は、血液が冷たくなる事で血中から体内に酸素が放出されなくなるからです。

  特に山は高山病があるように、元気な体でも脳に酸素が行き渡らなくなることがあります。

  だから、低体温症になると早期に意識障害が起こってしまうのです。

  だから焦って「下山しなくちゃ!」とは思わないでください。

  ツエルトやテント、食料や飲み物など、ビバーク出来る用意があるのなら無理に下山せずに

  ビバークの用意をして中で体を温めながら疲れを取りましょう。

 

対処として、してはいけないこと。

   それは、 急速に温めること です。

 例えば・・・・

  小屋が近くにあったから、ストーブの傍に行き体を温める。

  お風呂が有るから、入浴して温める。

え===!?   何で!?  って思いますよね。

 これらは、低体温症の人がショックを起こしてしまうそうです。

身体全部が冷えて、血液も冷たくなっているのが低体温症です。

急速に体を温めると、表面は直ぐに温まり毛細血管の血液が勢いよく動き出します。

血管の中には、冷えた血液が流れていますよね。

その冷えた血液が体の中を巡る事で、深部体温をより下げてしまう事になるからです。

結果的に、低体温症を急速に悪化させることになってしまうのです。

だから小屋があったとしても、中へ入るだけで暖房の傍には行かないようにしましょう。

小屋の人に、「低体温症のようだ」と伝えれば適切な処置をして頂けます。

 

まとめ

  ★常日頃から健康的な食事をして、体内でエネルギーが作れる身体にしておきましょう。

  ★登山をする時は、食べても食べなくても、カロリーの高い食品を多めに持って行き

         ましょう。

  ★下着から上着まで、吸汗速乾素材の物を身に着けて汗冷えを起こさないようにしましょう。

  ★急な雨に備えて、晴れていてもレインウェアは持って行ってください。

  ★着ないと思っていても、寒さ対策が出来る上着を持って行きましょう。

  ★ツエルトは、価格が安くてコンパクトで軽いので、持って無い人は購入して

   ザックには常に入れておいてください。

  ★地面に座れるように、敷物や座布団を持って行きましょう。

  ★疲れが引き金になって低体温症を起こすこともあるので、適度に休憩を取りながら無理せ

   ずに登山を楽しんでください。

  ★真夏でも高山へ行く場合は、1本は温かい飲み物を持って行きましょう。

   風が冷たくなる季節には、必ず温かい飲み物を持って行ってください。

このように、低体温症にならないように気をつけて登山をしましょう。

そして、低体温症が疑われたら、直ぐに対処をしてください。

   身体を温める  身体を冷やしている物から隔離する    急激に温めない

この3つは必ず守ってください。

そして、危ないと思ったら躊躇う事無く救助要請をしてください。

低体温症の進行は、とても速いです。

意識を失ってしまったら、何も出来ません!

どうか、低体温症にならないように、常日頃の生活を見直して、もしもの時には適切な処置が

出来るように荷物になってしまいますが、身体を温めることが出来る上着やツエルトなどを持参

してください。

みなさまが、安全で楽しく登山を行えることを願っています。

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました