登山者必見!高山病の全てを知り、安全に楽しむためのガイド /
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登山者必見!高山病の全てを知り、安全に楽しむためのガイド

高山病
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高山病と言う名前から、標高が低い山では発症する事は無いと思われている人が多いと思いますが

その考え方は間違っていて、条件が揃ってしまえば低山でも発症することがあります。

しかし高い山を目指す登山者にとって、高山病のリスクは高くなり避けては通れない課題となって

います。

登山を楽しむためには、自分自身の安全を確保することが何よりも重要です。

『登山は自己責任で』と言われるように、山の中へ入る前の体調管理やトレーニングから、山へ入

てからの行動なども含めて、すべてをしっかり考えて整える必要があります。

今回は、高山病の全てについて深堀し、安全に山を楽しむためのガイドになるように解説します。

高山病とは? 原因は? 症状は? 予防策は? 発症したらどうする? などについて詳しく

解説するので、ぜひ最後まで読んで頂きたいと思います。

高山病とは

高山病(こうざんびょう)は、高地で低酸素状態に置かれた時に発生する症候群です。

そして高山病は『病』と文字が付いていますが、いわゆる『病気』とは別扱いになっていて症状が

発症した場合も『治療』では無くて『対処する』という形になります。

また最近では高山病の事を、高度障害と呼ぶことも多いようです。

 

原因

原因は、高い場所には空気が少ないからです。

そして登山と言う運動をすることによって、体は酸素を多く必要としますが、標高が高い所は空気

が少ないので、必要量を体内に取り込めない状態になってしまいます。

それが低酸素状態ということで、高山病という訳です。

 

症状

高山病に見られる症状は、頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・脱力感・ふらつき・めまい などです

これらの症状が起きた場合は、直ぐに対処する事が重要です。

私の場合1000mに満たない山でも、頭痛・めまい・ふらつき を感じることが多いです。

だから高山病は、標高が高い山に限った事では無いということなのです。

 

高山病になりやすい人

高山病は、疾患を抱えている人がなり易いようです。

疾患を抱えてるから必ず高山病になる、という訳ではありませんが喘息・高血圧・糖尿病・冠動脈

疾患・慢性閉塞性肺疾患などの疾患は、低酸素状態になる事で悪影響を与える可能性が高くなるよ

うです。

 

高山病は予防できる?

これをしたら絶対に高山病にならないという、完全な予防策はありません。

ただ、高山病になり難くする方法はいくつかあります。

硬度順応

TVなどで外国の山に登山隊が登った、という話しを目にした事があると思います。

ベースキャンプを作って滞在し、1週間くらいかけて体を空気の薄い高地に慣らしていくのです。

その方法は、少し登っては降りて来て、次の日は少し高くまで登っては降りて来る、と言うのを繰

り返すという方法です。

これは、エベレストなどの超高山に登る時に行う事ですが、普段の登山でも高度順応できる方法が

あります。

一気に登山口まで行かない

ロープーウェイを使用して、一気に標高を上げてしまうと適応できずに高山病のリスクが高くなっ

ってしまいます。

そうは言っても、ロープーウェイを使わなければ行かれない所も多くありますよね。

そんな時は、ロープーウェイを降りた後、しばらくその場に留まっているのが良いのです。

休憩時間を取って、体を高度に慣らしましょう。

 

また車で登山口近くの駐車場まで行く場合も、一気に駐車場まで行かずに途中で休憩をしながら

行くようにしましょう。

電車やバスで行く場合は、途中の駅で止まりながら時間をかけて上がって行きますね。

車でも、同じような状態を作ると言う訳なんです。

それは、途中のコンビニなどに寄って休憩しながら進んで行く、ということです。

直通で駐車場まで行くよりは、硬度順応が出来るということになります。

 

高山病のリスクを減らす行動

水分をしっかり摂る

水分が不足すると、血液がドロドロになって血流が悪くなってしまいます。

身体の隅々まで酸素を運んでいるのは血液なので、血流が悪くなると酸素不足になってしまうとい

う訳なんです。

高山病は、低酸素状態になった状態だと上で説明しましたね。

水分不足➡血流の悪化➡体内酸素不足➡高山病 という図式が出来てしまうのです。

ゆっくり歩く

これは身体を高度に順応させるためです。

車で登山口へ行く時も、途中で休憩しながら高度に慣らすとお話ししましたが、歩く時も同じなの

です。

特に急な斜面を登る時や岩場を登る時などは、一気に高度が上がってしまうのでゆっくり・ゆっく

り歩く事を心掛けましょう。

また急な所を登ると、息がキツクなってハーハーしまうよね。

このハーハーを繰り返していると、酸素が体外へ多く出てしまうのであまり息切れしないペースで

(人と会話が出来るペースが良いと言われています)歩きましょう。

息切れした時の呼吸法

鼻から息を吸い、口から細く長く息を吐きます。

ハーハーしている時は苦しくて上手く出来なくなるので、ハーハーする前から呼吸もしっかり意識

しながら歩くようにしましょう。

鼻から吸う事で、腹式呼吸がしやすくなり多くの酸素を体内に取り込むことが出来るからです。

肺呼吸より腹式呼吸の方が、多くの酸素を体内に取り込むことが出来るそうです。

登山前日はアルコールを飲まない

アルコールは利尿作用があるので、一時的ですが軽い脱水症状を起こします。

ビールを飲んでトイレが近くなった、という経験はないですか? ^^

体内の水分が不足すると・・・は上に書きましたのでお分かりだと思います。

前日は体を休めて睡眠時間もしっかり確保

何度も富士山へ登っている人だって、その日の体調で高山病になる事も有ります。

その日その時の体調によって、辛い山旅になってしまったという経験は、誰にもあると思います。

登山をする時は、体調を整える事がとても大事です。

そのためには、体の疲れをとって良質の睡眠と時間を作ることが良いのです。

私の経験ですが、遠い山へ行く時は前日に家を出て駐車場で車中泊することがあります。

すると、どうしてもグッスリ眠れ無いし体も疲れて、登山もパワフルに歩けなくなります。

前日の仕事がハードだった時・グッスリ寝むれなかった時などは、登山をお休みした方が良いと

思います。

体を締め付け過ぎないこと

ズボンのベルト・タイツの締め付け・ザックのウエストベルトの締め過ぎ など腹部を圧迫する

ような状態になると、腹式呼吸がし難くなるからです。

腹式呼吸がうまく出来ないと、多くの酸素を取り入れることが出来なくなってしまうからです。

また腰痛で腰コルセットを使っている人も、締める位置や強さに気をつけましょう。

腹部は、少しゆとりを持たせる状態にしておくのが良いですね。

 

高山病になってしまったら

症状が出た時の対処法

横向きに寝転ぶ

まずは、ザックやシートなどを敷いた上に横向きになって寝ころびましょう。

仰向けで寝てしまうと、胸に気圧が掛かって息がし難くなってしまうので、横向きになります。

頭を高くするかどうかは個人差があるので、とにかく息がし易い体制になることです。

救急救命では、頭を下げて顎を上げると気道が確保されると言ってますが、意識があるのならそこ

までする必要は無いと考えます。

本人が楽だと感じる体制が1番良いでしょう。

締め付けるものを外す

次に、ベルトを緩めるなど体を締め付けている物を外したり緩めましょう。

もし眠ってしまいそうだったら、眠らせない為に体を起こして、何かに寄りかかるような体勢にし

てください。

眠ってしまうと、呼吸が浅くなったり回数が少なくなってしまうからです。

水分を摂る

水分は、しっかり摂るようにしてください。

水やお茶など何でも良いのですが、ゼリー飲料があったら飲みましょう。

水物をゴクゴク飲めない状態でも、ゼリーなら飲めてしまうことも有るし、クエン酸やアミノ酸な

ど疲れた身にに必要なものが入っているからです。

また、頭痛が酷い時は鎮痛剤を飲んでも良いのですが、効き過ぎると眠ってしまう事もあるので普

段から使い慣れている薬を持ち歩くのが良いですね。

もし眠りそうになったら、上に書いたように座るなどして眠らないようにしましょう。

また、高山病予防薬として病院で処方される『ダイアモックス』という薬もありますが、これは処

方薬なので、病院へ行かないと手に入りません。

その他には、漢方薬の『ごれいさんりょう』というのが、高山病の症状に効く薬です。

効くと言っても、完全に体内酸素濃度が正常になると言う訳ではありません。

あくまでも、症状に対する対処療法なので、薬さえ飲めば大丈夫とは思わないでください。

適応症状としては、めまい・吐き気・嘔吐・腹痛・頭痛・むくみ・下痢・熱中症となっています

処方薬も漢方薬も、予防のために先に飲んでおこう!と言うのは止めましょう。

実際に高山病になったとしても、症状が抑えられていて気が付かず登山を続けた結果、下山後に酷

い状態になってしまう事もあるからです。

上の方に書きましたが、疾患が有った場合には悪化する可能性もあるので、なおさら危険です。

先に薬を飲んだことで、発症に気づけないことは怖い事なのだと認識してください。

そして休んでも薬を飲んでも、ハッキリした回復を感じられなかったら速やかに下山してください

高山病は、高度が高くて空気が薄い場所で発症し易い症状なので、高度を下げれば治ってしまう

も多いからです。

「せっかくココまで登ったのに」と言う考え方は絶対に持たないでください。

山は逃げない』『勇気ある撤退』この2つの言葉は、常に頭の中に置いて考えてくださいね。

もし重症化してしまったら、脳浮腫や肺水腫などになって呼吸困難で死に至るケースもあるとい

う怖さを持っている高山病ですから。

 

まとめ

高山病は、悪化すれば『死』と言う文字も見えて来る、とても怖い症状です。

完全に防ぐ事は出来ませんが、リスクを減らすことは出来ます。

高山病には、リスクを減らす対策と症状が出てしまった時の対処が、とても重要です。

登山をする時は体調を整えて、水分補給や山の歩き方、休憩の取り方、呼吸法などをしっかり学

習して、実際の登山で身に着けていってくださいね。

そして、安全で楽しい登山を行いましょう。(^^)

       参照:『山おかめ』さん

 

 

 

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